トークセッション「日光門前のまち並みづくりのこれから」を開催しました

6月24日(火)
当法人の総会に併せる形で、まち並みづくりに関するトークセッションを行いました。

昨年12月に開催したフォーラムのおさらいと、今後の進め方などを話し合うことを目的に開催しました。

この春から、宇都宮大学地域デザイン科学部建築都市デザイン学科の安森准教授と、修士二年生の高橋さんがまち並みの調査を進めています。
今回は、お2人にお越し頂き、調査の進捗、そこから見えてきた事などを伺いました。
連続写真の撮影や、主に今後整備に入る鉢石地区のまち並みを、建築のタイプ別に調査を行っています。
妻入り、平入り等の屋根形状のタイプ分けの他、景観の構成要素として、太鼓幕の有無や看板の配置やスタイル、水鉢、ベンチの有無なども調査・集計されていました。

今後は、更なるフィールドワークや、聞き取り調査なども経て、歴史や暮らしに根ざした風景づくりに向けて、基本的な調査は必要であり、それを活かすための仕組みも必要だと考えます。
また、整備事業の終了区間においても、更なる魅力アップのための取り組みも必要だと考えております。

このような場をもって、調査や分析が地域に染み渡るように引続き活動していきたいと思います。

<理事長・岡井>

[報告]日光門前都市デザインフォーラムを開催しました!

12月1日(金)・2(土)の2日間にわたり、「日光門前都市デザインフォーラム」を開催いたしました。

[第一夜]ーーー

第一夜(1日)は、川越から町並み委員会相談役(前委員長)の可児一男氏を講師にお迎えして、「市民主体の街並みづくり」をテーマに基調講演をいただきました。

川越の一番街の現在の蔵づくりの街並みを基軸にしたまちづくりは、30年以上も続き、中でも「川越町並み委員会」や「NPO法人川越蔵の会」のような、民発の組織や町並みを維持・更新していくための仕組みが醸成されている事が良くわかりました。
商店会や自治会、NPOやコンサルタント、学識経験者など多様な主体が委員として関わる町並み委員会は、現在でも月一回の定例会が行われ、新築や建築の変更がある場合の審査・アドバイスを行っているとのこと。その場は、軽食をとりながら行われている事など、長年工夫を重ねながら続けてこられた様子が垣間見えました。

後半のパネルディスカッションの前段として、現在の東町地区の整備事業の基礎となる活動を約20年前当時に担われていた金子氏をお迎えして、事業にいたるまでの経緯や思いなどを伺いました。
現在までの東町地区のまちづくりの流れについて、振り返る機会となりました。

パネルディスカッションでは、ゲストに宇都宮大学地域デザイン科学部の安森亮雄准教授をお招きし、地元日光出身の建築家である阿久津新平氏(当法人理事)も加わる形で、各人の持ち寄った情報を基に議論を深めました。
安森氏からは、社寺までの連続性(シークエンス)を「街道」や「ストーリー」として意識することを、氏が携わった徳次郎宿や宇都宮の小幡地区のプロジェクトの事例から伺いました。街並み・景観を「形」のみで捉えず、暮らしや生業の側面から捉えてみる事の重要性が指摘され、そこには、建築と職能、生業、文化をつなぎ活かす事の重要さが共通していました。
ポイントとして、「奥行きを活かすこと」「東照宮(社寺)までの地形と連続性を意識すること」「蔵を活かす」「オープンガーデン等の私有地を一部開放する取り組み」などが挙げられました。

阿久津氏からは、「まち」は住んでいる人々の「思い入れ」が表出したものと捉えることができ、「情緒」が起因するものである事も指摘されました。

「連続性」と「調和」を旨とする日光東町のまちづくりですが、フォーラムの第一夜では、川越の事例を中心に多くのヒントを得る事ができました。

[第二夜]ーーー

第二夜のアフタートークは、JR日光駅の2階ホワイトルームにて開催しました。

第一夜の内容のふりかえりや、この日の午後に行った「ミニ調査」で得た事の発表などを行いました。
調査で得た課題や気づきでは、現状で道路拡幅整備事業を待つ(未整備)鉢石地区では、建物の建築年代によるタイプ分けなど、一律で「和風」で捉えず、踏み込んだ調査・研究が必要である事が提案され、共有・確認できました。
道路拡幅整備事業が終了した区間や、整備事業が現在行われている区間については、事業(建替え)により発生空き地や駐車スペースなどをネガティブに捉え過ぎず、新たに出現した蔵や庭などを見せる/見えるような仕掛けと一体的な活用もできるように考えてはどうか、という提案もありました。
(調査の様子については、別の記事でお伝えします。)

今後のまちづくりに必要な仕組みづくりや、具体的なアクション(活動)について、様々な視点で意見交換をいたしました。
2日間、地元内外から多くの方の参加をいただき、関心の高さが伺えました。
このフォーラムで得たことを、できることからひとつひとつ、次年度以降の活動に繋げて参りたいと思います。

(事務局)

[お知らせ]日光門前・都市デザインフォーラムを開催します!

日光門前地区の“まちなみ形成”に関するフォーラムを2日間(2夜)に渡って開催します。

都市デザインフォーラムチラシ[表面・PDF]

フォーラムチラシ[裏面・PDF]

日光門前・都市デザインフォーラム 「祭(いの)りのまち」の街並みと風景を考える

《第一夜》
第一夜はフォーラム!!
「川越から学ぶ街並みづくり〜住民主体のデザインと仕組み」
■開催日時:12/1(金)18:30〜21:00
■会場:日光行政センター(旧日光市役所庁舎)2階大会議室
ゲスト:
可児一男氏(川越街並み委員会 相談役(前委員長))
◎基調講演:「川越の町並みづくりの30年」
パネラー:
安森亮雄氏(宇都宮大学地域デザイン科学部建築都市デザイン学科 准教授)
阿久津新平氏(日光東町まちづくり推進委員会 アドバイザー/建築家)
モデレーター:
岡井健(NPO法人日光門前まちづくり 理事長/まちづくり家)

●日光東町の街並みと景観を、もう一度考えよう!
第一夜はフォーラム。
第一部(前半)では、町並みづくりの
先進地域である川越から、長くその活動に携わる可児一男氏をお招きし、活動の歴史や仕組みづくりの舞台裏等を伺います。
第二部(後半)では、宇都宮大学地域デザイン科学部から安森准教授、日光東町まちづくり推進委員会アドバイザーである阿久津氏をパネラーとしてお招きし、話題提供とディスカッションを行い、日光東町地区の今後の街並みづくりの姿を探ります。
(タイトルは少しカタいですが、お気軽にご参加ください!笑)

《第二夜》
第二夜はアフタートーク!
第一夜のフォーラムの基調講演やパネルディスカッションでの話題提供のふりかえりと、この日のまちなみミニ調査をもとに、ざっくばらんに意見交換を行う、公開型勉強会です。
意見を交換しながら、日光門前の街並みづくりための具体的な方策も探ります。
情報を持ち寄り、あれこれ語り合いながら、議論を深めて「具体」へとつなげる場としたいと思います。
■開催日時:12/2(土)18:30〜20:30
■会場:JR日光駅2階ホワイトルーム

《まちなみミニ調査》
■開催日時:12/2(土)13:30〜15:00
すべては、まちを歩いてみることからはじまります!
第二夜開催の前の時間帯に、宇都宮大学の先生方や学生さんと一緒にまちあるきの時間をもちます。
知っているまちでも、新たな発見が待っているかも!?
お気軽にご参加ください!
※若干名の募集となりますので、お早めにお申込み下さい。
※フォーラム、アフタートークと別に参加費一律500円を頂戴いたします。(当法人会員を除く)

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■お問い合わせ・お申込み
mail:nikkomonzen★gmail.com (★→@)
FAX:0288-54-2032

お名前、連絡先、参加人数、
ご希望の回(第一夜/第二夜/ミニ調査/全て など)
をご記入の上、お申し込み下さい。

または、以下のフォームからもお申込み可能です!
https://ssl.form-mailer.jp/fms/1f9f10d8447401

■参加費
当法人会員:無料
日光門前地区にお住まいの方(会員外):500円
日光門前地区以外の方:1,000円
※当日受付にてお支払い下さい。
※二夜連続でご参加の場合は、一夜分(一回分)の料金でご参加いただけます。

主催:NPO法人日光門前まちづくり
協力 | 日光東町まちづくり推進委員会/日光東町ワーキンググループ/日光表参道鉢石会/宇都宮大学地域デザイン科学部/日本建築家協会関東甲信越支部栃木クラブ
会場提供| 日光市日光行政センター/JR日光駅

[緊急開催]日光まちづくり講座Vol.7「長崎さるく流”まちあるきガイド”の虎の巻(序)」を開催します!

日光まちづくり講座の7回目を緊急開催します!
9月20日(火)です。

日光まちづくり講座7

今回のテーマは「まちあるきガイド」のコツ。
案内(ガイド)する上での工夫や鉄則はもちろん、コースづくりなどのコツなどもお話しいただく予定です。

日光や栃木県内のガイドさんや、ガイド事業に携わっている方々はもちろん、
「やってみたい」と思っている方も大歓迎です!!
ご参加お待ちしています。

トレンドとなりつつある「まちあるき」
果たしてこれからの観光にどんな影響をもたらすのでしょうか。
今回は、まちあるきガイドツアーとして国内でも先進的な取り組みを行う「長崎さるく」の立ち上げに関わり、
今もガイドを続けている田中潤介氏の来晃にあわせ、まち歩きの「仕組みづくり」や「伝え方のコツ」を学ぶべく、
講座を緊急開催いたします。

■日程:9 月20 日(火) 18:30~20:00

■会場:日光市交流促進センター風のひびき 研修室
■ゲストスピーカー(講師):田中潤介さん
(NPO法人長崎コンプラドール事務局長/長崎さるくガイド)

■参加費:一般/1,000 円(29 歳以下、当法人会員は無料)
※資料代等として
■定員・お申込み(要):先着20 名様
その1>インターネットの応募フォームから
▶ https://ssl.form-mailer.jp/fms/1f9f10d8447401
・「日光門前まちづくり」の公式ブログやFacebook
ページ等にて案内中!
・【日光門前まちづくり】で検索を!

その2>FAX にて
▶0288-54-2032
・「日光まちづくり講座」とお書き添えください
・お名前、ご住所、参加人数、ご連絡先を明記ください

<事務局>

トークライブの感想をいただきました! 〜キーワードは、「なんだこれは?」

先日の日光まちづくり講座(トークライブ)の感想コメントを、参加者の方から寄せていただきましたので、コチラでご紹介いたします。
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ーーーーー
楽しかったです。
トークライブでキーワードが出たと思います。
当日言おうと思ったのですが時間がなかったので
言いたいことと別のことを発言しました。
当日、言いたかったことは、キーワードの「なんだこれは?」です。
之こそが旅の大発見です。その土地に行って五感で感じ、
驚きを発見。異文化とのふれあいです。
旅行者は旅先で発見したことを宝物にし、みんなに話すでしょう。
お店の人達と、「なんだこれは?」をみんなで収拾し、
掘り起こすことをやっては如何ですか。
なぜそう感じたのか、その点を掘り下げる。
日光の食文化を再発見するかもしれません。
新たな食文化が生まれるかもしれません。
(一部抜粋)
ーーーーー
ありがとうございます。
(事務局)

日光まちづくり講座「これからの「ニッポンの旅」とは?」を開催しました!

7月4日(月)
JR日光駅2階ホワイトルームにて、日光まちづくり講座「これからの「ニッポンの旅」とは?〜変わる観光と目指すべき日光の姿とは?」を開催しました。

地元内外から56名もの方にお集りいただきました。
栃木県内はもとより、東京・埼玉方面からの参加もいただきました。
また、当法人の会員内外に関わらず、観光へ様々な関わり方をされている方から参加をいただき、様々な立場、様々な視点を「持ち寄った」会となりました。

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ゲストに東日本旅客鉄道株式会社大宮支社長の阪本様、(一社)日光市観光協会の事業課長の舟越様をお迎えしての開催。
前半は、JR東日本・阪本様からDCやTRAIN SUITE四季島、JR日光駅舎の改修についての情報提供をいただきました。
トークライブ部分では、舟越様にも登壇いただき、それぞれの「旅」や「日光の魅力、好きなところ」などについて伺いつつ、今回のテーマについて、

「旅」と「旅行」の違い、インバウンド、日光の観光にまつわるデータ、日光門前地区の人口、ホスピタリティ、旅の変化…

などについて話しました。

あっと言う間の120分。
簡単に答えの出る「まちづくり」はありません。
さて、「本物の出会い」とは?
今後も「まち全体」で考えていく必要がありそうです。
今回がその第一歩となれば幸いです。

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参加された方々からは「有意義な時間だった!」「面白かった!」という声を多数いただいております。(嬉しいです!!)
工夫を重ねつつ、今後もこういった企画を積極的に開催して参りたいと思います。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

(事務局)

【受付開始】トークライブ 「これからの「ニッポンの旅」とは?」 お申込み開始します!

7月4日(月)開催の「これからの「ニッポンの旅」とは?〜変わる“観光”と目指すべき日光の姿」のお申込み受付を開始します!

■■お申込み(要):先着50名様
※ご参加にはお申し込みが必要になります。
・受付期間は6月19日〜7月1日。
・先着順につき、定員に達し次第締切ます。早期締切の場合もございますのでご了承下さい。

■お申込み方法

その①インターネットの応募フォームから
 https://ssl.form-mailer.jp/fms/1f9f10d8447401 
 ・必要事項をご記入の上送信ください
 
その②FAXにて
 ▶0288-54-2032
 ・「日光まちづくり講座」とお書き添えください
 ・お名前、ご住所、参加人数、ご連絡先を明記ください

日光まちづくり講座Vol.6チラシV2-01

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■日時:7月4日(月) 18:30~20:30
■場所:JR日光駅2階ホワイトルーム
トークライブ
「これからの『ニッポンの旅』とは?
~変わる“観光”と目指すべき日光の姿~」

●ゲスト/パネラー
JR東日本大宮支社長 阪本未来子氏
●パネラー
(一社)日光市観光協会事業課長 舟越隆裕氏
▷聞き手
NPO法人日光門前まちづくり 理事長 岡井 健
▷進行役
NPO法人日光門前まちづくり 事務局長 小池 秀明

■参加費:一般/500円(29歳以下、当法人会員は無料)
※資料代として

■主催:NPO法人 日光門前まちづくり
協力:一般社団法人 日光市観光協会

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お申込みお待ちしております!

(事務局)

(7/4mon)トークライブ「これからの「ニッポンの旅」とは?」を開催します!

トークライブ
「これからの「ニッポンの旅」とは?〜変わる“観光”と目指すべき日光の姿」
を開催します!

日光まちづくり講座Vol.6チラシ2-01

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旅のスタイルの変容、インバウンドの爆発的拡大など、
今、大きな時代のうねりを背景に、日本の観光も大きく変容してきています。
更に、栃木DC(※)、JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE四季島」の導入や
東京オリンピックの開催など日光にとっても身近に大きなトピックスが続きます。
そんな世の中の流れを踏まえて、「日光」というブランドや世界遺産「日光の社寺」を支える日光門前地区の今後のあり方を探るべく、
交通事業者からみた「日光」、地元観光事業者からみた「これから」など
それぞれの視点をもって「会場参加型」の、ざっくばらんに語れるトークイベントとして開催します。

是非、お気軽にご参加下さい。

■日時:7月4日(月) 18:30~20:30
■場所:JR日光駅2階ホワイトルーム
トークライブ
「これからの『ニッポンの旅』とは?
~変わる“観光”と目指すべき日光の姿~」

●ゲスト/パネラー
JR東日本大宮支社長 阪本未来子氏
●パネラー
(一社)日光市観光協会事業課長 舟越隆裕氏

▷聞き手
NPO法人日光門前まちづくり 理事長 岡井 健
▷進行役
NPO法人日光門前まちづくり 事務局長 小池 秀明

■参加費:一般/500円(29歳以下、当法人会員は無料)
※資料代として

■主催:NPO法人 日光門前まちづくり
協力:一般社団法人 日光市観光協会

■お申込み(要):先着50名(予定)
※お申し込みが必要になります。
受付期間は6月19日〜7月1日を予定。
お申込み方法はこれに併せて発表いたします。

本イベントは、「日光まちづくり講座」の第6回として開催します。
また、当法人の10周年記念事業の第一弾として開催します。

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「これから」の観光を見据えたトークライブです。
参加された方々とのインタラクティブなトークセッションにできればと思っておりますので、
沢山のご参加をお待ちしております!

(事務局)

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」  開催レポート(3)

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」の開催レポートの第3弾(ラスト)です。

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国内には多くの門前町があり、中心となる社寺を中心にその街の文化がある。
市民は、社寺に尊敬畏敬の念をもって毎日の生活を送り、それらに誇りを持って暮らしている。
文化とは他人(よそもの)には理解しがたく、その土地にのみ通用する伝統であったり風習であったりするもので、だからこそ他人(よそもの)が見ると興味深いものなのだと思う。
春日氏は、日光門前で暮らし、この街の文化、文化財を誰よりも誇りに思い、それを来晃者に発信し続けている。
案内をする知識や技術もあるのかもしれないが、その思いが一流の案内人たる所以なのではないかと思う。
私自身も、氏神様を大事にしてきたつもりではあるが、講演以来、毎日日光山に一礼しようと心がけている。

(副理事長・吉新一郎)

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講演会で出ていた「恒例山」を、終了後の打ち上げ時に早速調べてみました。
特に東町は、この山(東照宮の背後の山)に向けて道が通っており、自然のビスタになっているという事でした。
確かに外山は目立ちますが、この恒例山の特徴的な山の形も生活の風景の中にありますね。

この講演会では、「“日光”とは何であるのか」というものが今後も確かな軸となり、その意味は時間と共に深まる一方だという事がわかりました。
また、様々な情報が凝縮・蓄積されたエリアなのだと言う事が再確認できました。

「日光まちづくり講座」は内外から講師をお招きして、まちづくりのための原資や知恵を得るための場として開催しています。
今後も開催していく予定ですので、お楽しみにお待ち下さい。
また、「この方のお話しが聞きたい!」などのリクエストもお待ちしております。

(事務局)

《過去の関連記事》
日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」 開催レポート(1)
http://blog.npo-nikko.jp/?p=1091

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?  開催レポート(2)
http://blog.npo-nikko.jp/?p=1097

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」  開催レポート(2)

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」の開催レポートの第2弾です。

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いかに知識があっても、伝える能力がなければ伝わらないという春日氏のことばが、心に響いた。
伝える対象によって伝え方を変える、そうしなければ伝えたいものの表面は伝わっても、本質が伝わらない。
これは文化遺産、文化財だけの話ではない。私たちは様々な場面で、伝えるものごとの知識と共に、あらゆる人に対してそのものごとを伝える方法も学ばなければならない。
また、世界遺産という枠にとらわれずに日光門前を発信する方法、文化遺産を未来へ繋いでいく方法を常に考えていた私にとって、
春日氏の世界遺産という冠を発信のツール、文化財を愛おしく感じるためのツールとして使うという考えは、新鮮だった。

日光の門前町をどう発信して行くか。
日光の遺産が一番だと感じ、それをどのような方法で世の中に発信して行くか。
現在、日本各地で伝統行事をはじめとした無形、有形文化財の形骸化が危惧されている。
日光の門前町や社寺も、本来の役割が段々と薄くなり、名前だけの「門前町」、「社寺」となってしまっていないか。
春日氏の講演は、日光山や日光門前町の役割、その魅力、そして魅力発信の方法を再び考えさせられるものだった。

(会員・飯村檀)

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「堂者引き」という江戸から続くガイドシステムに、非常に興味があった。

その昔は、門前町の入り口から案内しており、裃のレンタルなども手がけていたという。
商とその仕組みは、時代に連れる。
そんな時代の街の風景、人々のやりとりはどんな様子だったか、イメージを膨らまさざるを得ない。

昨年から本格的に開催しているまち歩きガイドツアー「日光ぶらり」も、「歩く」「案内する」のみに特化する必要はなく、様々なニーズに対応できればと思っているし、何より「楽しみ」を提供したいのである。
春日さんの講演中の言葉は示唆に富んでいた。
言葉の意味を辿ると、「何故?」がクリアになる、という話しは腑落ちだった。
特に地名・町名は大切にしたいところだ。

奈良時代には現在の宝殿あたり、鎌倉時代には表参道や中山通り一帯、そして江戸時代には鉢石宿から松原町までと、時代と共に移ってきた門前町(街場)の変遷の話しも興味深かった。

「日光」の意味、そこに秘められた時間と事柄をもっともっと掘り下げて、それを町衆である我々が学ばないといけない。
これは、春日さんの言葉や様子からもはっきりと読み取れた。合併した大きな日光だからこそ、なのだろう。
また、それを基に社寺と「まち」の関係性を、(意識的に)もう一度整理し見つめ直す作業の必要性が感じられた。
それは、「日光という特殊性」を振りかざしてはならない、という条件のもとに行われるべきだと考えている。

この講演会に参加されていたNPO会員の奥様方が「早速、春日さんに案内していただくことにしたの」と、終了後に嬉しそうに話していたのが印象的だったし、この会の成果の一つであると思った。

こうした講演会は、特に今年度から来年度にかけて積極的に開催していきたいと考えている。
講師はこれまでの通り、内外からお招きする予定だ。

参加いただいた方々、講師の春日さんに感謝申し上げたい。

(理事長・岡井健)

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《過去の関連記事》
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