世界遺産サミットの分科会にパネラーとして出席しました!

10月28日(木)

毎年恒例の「世界遺産サミット」が開催され、理事長・岡井が分科会のパネラーとして出席いたしました。
今回は、富士宮市で開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況を鑑みてリモートによる分科会のみの開催となりました。
第1分科会は、「世界遺産地域における都市計画と景観形成」をテーマとして、次の各地域によるパネル発表とディスカッションが行われました。

●コーディネーター: 島川 崇(神奈川大学教授)
○長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産: 植野 健治(平戸市文化課)
○明治日本の産業革命遺産: 柏本 秋生(萩市文化財保護課統括専門職)
○近畿の事例紹介: 井戸 智樹(一社・地域連携研究所代表理事)
○富士山: 芦澤 英治(富士宮市副市長)
○日光の社寺: 岡井 健(NPO法人 日光門前まちづくり理事長)

岡井からは、日光門前・東町地区の道路(歩道)拡幅・整備事業を中心としたまちづくりについてお話させていただきました。
「祭(いのり)のまち」をテーマとして、官民協働のプロジェクトとして、準備・検討から約30年近くかけて進んでいるものです。
中でも、「まちづくり規範」は、住民主体のワーキンググループによって、生み出された言葉やイメージ・ビジョンの結実したものであり、現在でも柱として活動していることをお話しました。
以下は、使用資料の一部です。

ディスカッションでは、
・行政主導の計画や事業に、どのようにして住民の参加を望むべきか?
・住民の「納得感」が大切、中でも拠り所になる言葉やイメージは大切
・話し合いの手法は現在では様々ある
などのやりとりがありました。

以下、理事長・岡井の出席しての感想です
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短い時間の中でしたが、各地域の創意工夫の様子が十分に窺い知れました。
まちなみ・景観づくりは1日にして成らず。暮らしや文化の表出したものです。
今後も、しっかりコツコツと活動を続けていきたいという思いをさらに強くしました。

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開催の様子はコチラから視聴できます。(YouTube)
第1分科会↙︎
https://youtu.be/y38p1DAf2hs

<事務局>

[レポート]「世界文化遺産」地域連携会議の総会に出席しました。

8月1日(火)

東京、霞ヶ関で開催された「世界文化遺産」地域連携会議の総会に出席しました。

梅雨が明けたにも関わらず生憎の雨模様の東京に、全国の世界文化遺産を擁する地域から首長や自治体職員、識者・専門家、企業、メディア、そして我々のように地域で活動する民間団体など約80名が集まりました。

年度の報告や事業計画と共に、各地の近況や抱える課題なども意見交換の時間で各地から情報提供がありました。
大きなトピックスとしては、
会の一般社団法人化に向けて整備をはじめる旨、事務局から報告があった
ことと、
・姫路市から2020年の東京五輪に向けた共同イベントの開催なども提案されたこと
が挙げられます。

益々期待が高まる国内の「観光」。
17にまで増えた、国内の世界文化遺産。

ある面では地域間の競争ではあると思います。が、旅行者の視点に立ってみると「地域間のネットワーク」が(これからは特に)肝要と考えます。
また、国や行政の施策や観光事業へのバッアップも重要ですが、「まちづくり」の視点を持って民間が地域経営に積極的に取り組む事も必要不可欠であると考えます。
連携会議を通して、今後も学び、連携を続けていきたいと考えています。
特に同じ関東圏内で隣県でもある富岡、東京以北、東北への玄関口という自覚のもとに平泉や釜石との連携をはかっていきます。

毎年開催されている「世界遺産サミット」、今年度は島根県大田市の石見銀山を舞台に11月に開催予定です。(岡井もパネラーの一人として登壇予定です。)
沢山の方に是非お運びいただければと思います。
なお、このサミットは、2019年度は日光にて開催予定です。

<理事長・岡井>

世界文化遺産 富岡製糸場を視察しました。

節分は過ぎてもまだまだ冬の真っただ中ですが、
2月6日(土)、世界文化遺産地域連携会議の井戸智樹さんからお誘いをいただき、
岡井理事長、日光市の川村観光振興課長と、お隣の群馬県、上州・富岡へお邪魔致しました。

富岡と言えば、高崎からレトロな上信電鉄の電車に揺られて約30分。
一昨年、世界遺産に登録された「富岡製糸場」のお膝元ですね。

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現地では、関係者の方に製糸場の内部はもちろん、富岡のまちなかもご案内いただき
ました。

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製糸場の入場者数は、登録前年に比べて3〜4倍に増えたということですが、
この来訪客をどう持続させるか、どう観光振興に結び付けていくかが課題とのこと。
製糸場それだけでなく、地域全体を巻き込みながら、より広域での取り組みを見据え
て努力をされている様子を見させていただき、大きな刺激を頂戴しました。

群馬、栃木は同じ北関東でお隣同士。
これからも、“世界遺産繋がり”で情報交換や連携について模索していければなと思
います。

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お誘いいただきました井戸様、
富岡市の中嶋企画政策課長様、群馬県立女子大学の熊倉先生はじめ関係者の皆様には大変お世話になりました。
ありがとうございました。

日光にも是非お越し下さいませ!

<事務局長・小池>

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」  開催レポート(3)

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」の開催レポートの第3弾(ラスト)です。

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国内には多くの門前町があり、中心となる社寺を中心にその街の文化がある。
市民は、社寺に尊敬畏敬の念をもって毎日の生活を送り、それらに誇りを持って暮らしている。
文化とは他人(よそもの)には理解しがたく、その土地にのみ通用する伝統であったり風習であったりするもので、だからこそ他人(よそもの)が見ると興味深いものなのだと思う。
春日氏は、日光門前で暮らし、この街の文化、文化財を誰よりも誇りに思い、それを来晃者に発信し続けている。
案内をする知識や技術もあるのかもしれないが、その思いが一流の案内人たる所以なのではないかと思う。
私自身も、氏神様を大事にしてきたつもりではあるが、講演以来、毎日日光山に一礼しようと心がけている。

(副理事長・吉新一郎)

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講演会で出ていた「恒例山」を、終了後の打ち上げ時に早速調べてみました。
特に東町は、この山(東照宮の背後の山)に向けて道が通っており、自然のビスタになっているという事でした。
確かに外山は目立ちますが、この恒例山の特徴的な山の形も生活の風景の中にありますね。

この講演会では、「“日光”とは何であるのか」というものが今後も確かな軸となり、その意味は時間と共に深まる一方だという事がわかりました。
また、様々な情報が凝縮・蓄積されたエリアなのだと言う事が再確認できました。

「日光まちづくり講座」は内外から講師をお招きして、まちづくりのための原資や知恵を得るための場として開催しています。
今後も開催していく予定ですので、お楽しみにお待ち下さい。
また、「この方のお話しが聞きたい!」などのリクエストもお待ちしております。

(事務局)

《過去の関連記事》
日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」 開催レポート(1)
http://blog.npo-nikko.jp/?p=1091

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?  開催レポート(2)
http://blog.npo-nikko.jp/?p=1097

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」  開催レポート(2)

日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」の開催レポートの第2弾です。

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いかに知識があっても、伝える能力がなければ伝わらないという春日氏のことばが、心に響いた。
伝える対象によって伝え方を変える、そうしなければ伝えたいものの表面は伝わっても、本質が伝わらない。
これは文化遺産、文化財だけの話ではない。私たちは様々な場面で、伝えるものごとの知識と共に、あらゆる人に対してそのものごとを伝える方法も学ばなければならない。
また、世界遺産という枠にとらわれずに日光門前を発信する方法、文化遺産を未来へ繋いでいく方法を常に考えていた私にとって、
春日氏の世界遺産という冠を発信のツール、文化財を愛おしく感じるためのツールとして使うという考えは、新鮮だった。

日光の門前町をどう発信して行くか。
日光の遺産が一番だと感じ、それをどのような方法で世の中に発信して行くか。
現在、日本各地で伝統行事をはじめとした無形、有形文化財の形骸化が危惧されている。
日光の門前町や社寺も、本来の役割が段々と薄くなり、名前だけの「門前町」、「社寺」となってしまっていないか。
春日氏の講演は、日光山や日光門前町の役割、その魅力、そして魅力発信の方法を再び考えさせられるものだった。

(会員・飯村檀)

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「堂者引き」という江戸から続くガイドシステムに、非常に興味があった。

その昔は、門前町の入り口から案内しており、裃のレンタルなども手がけていたという。
商とその仕組みは、時代に連れる。
そんな時代の街の風景、人々のやりとりはどんな様子だったか、イメージを膨らまさざるを得ない。

昨年から本格的に開催しているまち歩きガイドツアー「日光ぶらり」も、「歩く」「案内する」のみに特化する必要はなく、様々なニーズに対応できればと思っているし、何より「楽しみ」を提供したいのである。
春日さんの講演中の言葉は示唆に富んでいた。
言葉の意味を辿ると、「何故?」がクリアになる、という話しは腑落ちだった。
特に地名・町名は大切にしたいところだ。

奈良時代には現在の宝殿あたり、鎌倉時代には表参道や中山通り一帯、そして江戸時代には鉢石宿から松原町までと、時代と共に移ってきた門前町(街場)の変遷の話しも興味深かった。

「日光」の意味、そこに秘められた時間と事柄をもっともっと掘り下げて、それを町衆である我々が学ばないといけない。
これは、春日さんの言葉や様子からもはっきりと読み取れた。合併した大きな日光だからこそ、なのだろう。
また、それを基に社寺と「まち」の関係性を、(意識的に)もう一度整理し見つめ直す作業の必要性が感じられた。
それは、「日光という特殊性」を振りかざしてはならない、という条件のもとに行われるべきだと考えている。

この講演会に参加されていたNPO会員の奥様方が「早速、春日さんに案内していただくことにしたの」と、終了後に嬉しそうに話していたのが印象的だったし、この会の成果の一つであると思った。

こうした講演会は、特に今年度から来年度にかけて積極的に開催していきたいと考えている。
講師はこれまでの通り、内外からお招きする予定だ。

参加いただいた方々、講師の春日さんに感謝申し上げたい。

(理事長・岡井健)

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《過去の関連記事》
日光まちづくり講座「日光門前をどう発信するか?」開催レポート(1)
http://blog.npo-nikko.jp/?p=1091

世界文化遺産地域連携会議の総会に出席いたしました。

7月5日(木)
当NPO法人が加入している「世界文化遺産地域連携会議」の総会に出席いたしました。
日光からは日光市長、日光市観光商工課長と岡井の三人が参加致しました。

その名の通り、世界文化遺産に登録されている各地域の首長とその地区で活動する団体、世界遺産や旅行などを扱うメディア、学識経験者等で組織されています。
昨年度新しく世界遺産に登録された岩手の平泉町も入会し、菅原町長が出席されていました。
総会の議案については全て可決されました。

日本の文化遺産を振り返る事や産業としての観光は大きな転機を迎え、注目が集まるところであると思います。
昨年度は会が発足し、連携と交流が主な動きになりましたが、本年度からはもう少し具体的な事業になることを期待しております。
即ち、官公庁等からの大きな支援を頂きながらの連携となるよう期待を寄せております。

<岡>