第三次ワーキンググループがスタートしました

日光門前の東町地区には、「東町まちづくり推進委員会」という組織があります。
地区の各自治会長さんたちが主なメンバーになっており、大きな意思決定などはここでなされてきました。
そして、この下部組織、あるいは諮問機関のような役割として「日光東町ワーキンググループ」という組織があります。
これは、現在進行中のメインストリートの街路整備事業を契機として組織されたものです。
当初の大きな役割は「まちづくり規範」の作成でした。(→第一次ワーキンググループ)
その後、整備の進捗に合わせた課題の解消としてその規範の深化が必要となり、深化版の検討が課されました。(→第二次ワーキンググループ)
これらを経て今年度「第三次ワーキンググループ」が新たにスタートしました。

今回は、整備を核とした「まちづくり」をテーマに、修景も核に据えつつ“ワーク”していく予定です。
整備が進むにつれ、課題も多種多様になりました。また、事業開始より約20年が過ぎ(検討からは約30年)、社会情勢の変化もあり、その対応も必要となっています。

今年度の第三次ワーキングは、2023年10月からスタート。
月一回のペースでワークショップの手法なども都度用いながら会合を重ねました。
今年度は、活動の目標やテーマの設定のための議論が進み、これまでのふりかえりや既存取り組みの整理、活動テーマとそのロードマップ案づくりなどの作業も行いました。

 

今回のワーキングでは、大通り沿道の自治会だけではなく、より広い範囲の自治会からワーキングメンバーが集まりました。加えて、宇都宮大学の先生方や学生さん達もアドバイザー、オブザーバーとして毎回参加くださっています。
東町のメンバーで、来年度からまずは小さな活動をスタートさせる予定です。

期待が膨らみますが「自らのまちは自らが良くしていく」という原則に沿えるかどうかの挑戦でもあります。

NPOはワーキングのメンバーの一員ではありますが、これまでの活動や知見をワーキンググループのマネジメントに活かしていければと思っております。

活動の様子はこのブログ等でもまた報告できればと思います。

<理事長・岡井/ 事務局>

県のパブリックコメントを提出、結果が公表されました。

このブログでは、実に久しぶりの更新となります。
(最後の投稿が2021年のものになりますが、この間の活動は、主にFacebookページで発信しておりました。)

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、当法人では、栃木県が今年度実施した一般国道 119号 上・中鉢石町工区の整備事業に関するパブリックコメントについて、意見書を作成し提出いたしました。
その結果が公表されましたのでお知らせいたします。
(募集時の要項等は現在は削除されております)

快適で安全な道づくり事業(一般国道 119号 上・中鉢石町工区)に対するパブリック・コメント(県民意見の募集)の実施結果について

○実施結果について
https://www.pref.tochigi.lg.jp/h04/kouhou/kaminakahatsuishi_r51219.html
<栃木県のホームページ>

○自己評価書、事業概要図(PDF)
https://www.pref.tochigi.lg.jp/h04/kouhou/kaminakahatsuishi_r51219.html

○提出意見とそれに対する栃木県の考え方(PDF)
https://www.pref.tochigi.lg.jp/h04/kouhou/documents/20231219kaitou.pdf

 

■当法人の意見書
上記のうち、当法人で提出した意見書は次のとおりです。

日光東町パブコメ_上鉢石・中鉢石_門前町づくり(PDF)

 

当法人では、引き続き当該事業やまちづくり全般について、県や日光市等の行政や、その他関係機関・団体と連携して取り組んで参ります。
どうぞよろしくお願いいたします。

●ご意見等はこちらのお問合せフォームよりお願いいたします。↙︎
https://ssl.form-mailer.jp/fms/2c1292a3451893

<理事長・岡井 / 事務局>

世界遺産サミットの分科会にパネラーとして出席しました!

10月28日(木)

毎年恒例の「世界遺産サミット」が開催され、理事長・岡井が分科会のパネラーとして出席いたしました。
今回は、富士宮市で開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況を鑑みてリモートによる分科会のみの開催となりました。
第1分科会は、「世界遺産地域における都市計画と景観形成」をテーマとして、次の各地域によるパネル発表とディスカッションが行われました。

●コーディネーター: 島川 崇(神奈川大学教授)
○長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産: 植野 健治(平戸市文化課)
○明治日本の産業革命遺産: 柏本 秋生(萩市文化財保護課統括専門職)
○近畿の事例紹介: 井戸 智樹(一社・地域連携研究所代表理事)
○富士山: 芦澤 英治(富士宮市副市長)
○日光の社寺: 岡井 健(NPO法人 日光門前まちづくり理事長)

岡井からは、日光門前・東町地区の道路(歩道)拡幅・整備事業を中心としたまちづくりについてお話させていただきました。
「祭(いのり)のまち」をテーマとして、官民協働のプロジェクトとして、準備・検討から約30年近くかけて進んでいるものです。
中でも、「まちづくり規範」は、住民主体のワーキンググループによって、生み出された言葉やイメージ・ビジョンの結実したものであり、現在でも柱として活動していることをお話しました。
以下は、使用資料の一部です。

ディスカッションでは、
・行政主導の計画や事業に、どのようにして住民の参加を望むべきか?
・住民の「納得感」が大切、中でも拠り所になる言葉やイメージは大切
・話し合いの手法は現在では様々ある
などのやりとりがありました。

以下、理事長・岡井の出席しての感想です
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短い時間の中でしたが、各地域の創意工夫の様子が十分に窺い知れました。
まちなみ・景観づくりは1日にして成らず。暮らしや文化の表出したものです。
今後も、しっかりコツコツと活動を続けていきたいという思いをさらに強くしました。

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開催の様子はコチラから視聴できます。(YouTube)
第1分科会↙︎
https://youtu.be/y38p1DAf2hs

<事務局>

地域創成工学プロジェクト演習オンライン報告会を開催しました!

先日(9/18)に「まちなみ修景のための“設い”のデザインを考える〜地域創成工学プロジェクト演習オンライン報告会」を開催しました。
宇都宮大学の院の授業で、前期後半に取り組んだものです。(授業の様子は、前回までの記事でお伝えしました)

▼門前町のための小さな設えのデザイン(創成工学プロジェクト演習/宇都宮大学)その1
http://blog.npo-nikko.jp/?p=2007

▼門前町のための小さな設えのデザイン(創成工学プロジェクト演習/宇都宮大学)その2
http://blog.npo-nikko.jp/?p=2015

日光門前大通りの道路拡幅整備事業の終了区間を対象に、まちなみの修景や沿道の更なる魅力アップを目指した小さな設えの設計提案を行ったものです。
今後、これらの提案の一部実施や実験事業等にも向けて更に整理や検討・準備を進めたいと思います。
本当は会場を設定して対面で開催を予定していたのですが、緊急事態宣言下のため敢え無くオンラインになりました。
しかし、様々な属性の方々にご参加いただけました!

会の最後に撮った集合写真です。(大嶽先生に撮影いただきました。)
先生方、学生さんたち、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
日程をあらためて、対面での開催も目指します。

<事務局>

門前町のための小さな設えのデザイン(創成工学プロジェクト演習/宇都宮大学)その2

※前回の記事から続きます。
http://blog.npo-nikko.jp/?p=2007

授業も終盤に入り、理事長・岡井が何度か授業にお邪魔しました。
情報提供などをしつつ、沿道の設えを整理した図面や、沿道のボリューム模型が出来上がっていく様子がわかりました。

8月5日に行われた学内発表会では、当法人理事の阿久津氏と理事長・岡井が出席。
一人一人の提案の発表を聞きました。

微地形を利用したポケットスペース、屋台、歩行者誘導のための設え、一定サイズのフレームを用いたファニチャー、棚+行灯、屋根付きのエコベンチ、駐車場を囲むアルコーブなど、思い思いにテーマに沿った案が出され、課題に対する解法、アイディアが盛りだくさんでした。

沿道の図面や模型も、道路や建物のボリューム、設えの点在などが確認できるものでした。

今後は、これらを地域や行政向けに発表する機会を作るべく準備中です。
また、今回の成果を冊子にする作業も進行中とのことです。

街並み形成は当NPO法人の大きなテーマですが、今回の提案の中から一部実施できるよう、引き続き地元大学である宇都宮大学等と連携して、プランを立てて行きたいと思います。

これらに関する情報も、このブログやSNS等(Facebookページ、twitter)でお知らせいたします。

(事務局)

門前町のための小さな設えのデザイン(創成工学プロジェクト演習/宇都宮大学)その1

門前町では、国道119号(通称大通り)の拡幅整備事業が進んでいます。
この整備終了区間の松原町・石屋町の区間を対象に、今年度前期の宇都宮大学地域デザイン科学部の院の授業でとりあげていただきました。
修景のための設えの設計をテーマとして、沿道模型の作成、個々の提案など盛りだくさんの授業でした。
今回は、整備終了区間の更なる魅力アップ、街並みの不連続箇所の解消、ギャップの補正などを目的とし、緩衝地帯として歩道と民地の間に設けられた半公共区間(※1)の更なる有効活用も目指すものです。

6/15(火)には、現地でのレクチャを開催。県日光土木事務所の整備部、日光市役所都市計画課のスタッフの方々から整備事業のあらましや、1mセットバックしている半公共空間の意図、「まちづくり規範」の成立過程などの説明がありました。

当法人からも理事長・岡井が出席し、門前町の成り立ちや、NPOの活動についてお話しました。

レクチャの後は、出席者全員で街並みを歩いて見学しました。

軒先や半公共空間の使われ方、建物の連続性、傾斜地ならではのディテールなどを確認・発見しながら歩きました。

(※1)半公共空間についての解説図(2020年12月実施のWS内での使用資料から)

このレクチャの後、授業は7月末までを期限に沿道の図面や模型の作成、個人の提案など、盛りだくさんなアウトプットに向けて動いて行くことになります。

<その2に続きます。>

(事務局)

「まちなみ点検」の様子が下野新聞に掲載されました!

4月24日付の下野新聞に、宇都宮大学地域デザイン科学部の学生さんや先生方と3月に実施した「まちなみ点検」の様子が掲載されました。

前年度、同大の院で研究してくれた渡邊さんが研究結果を基にガイド役になり、研究と現地での視点の相違などを確かめるため、整備後のまちなみを実際に歩いてみました。
敷地・建物(建築と敷地の関係性、屋根形状)、建築部位(庇、下屋)、設え場所(看板、ベンチなど)という大きく3つの構成に分けて連続/不連続箇所を割り出したものを、「連続性」と「調和」という、難しいワードを更に紐解くためのまちあるきでした。

歩行者の視点で、気づきをチェックしながらまとめ作業まで行いました。
整備事業の終わりはまちづくりの終わり、ではなく、むしろ“はじまり”です。
記事にもある通り、地域報告会も予定していますので、またお知らせします。
(新聞記事には一部マスクをかけています。)

<岡>

東町かわら版が発行されました

東町まちづくり推進協議会による「東町かわら版」の23号が発行されました。

今号は、表面に旧日光市庁舎の周辺整備について、裏面には街並み・景観づくりと「日光東町まちづくり規範」について書かれています。
このうち、裏面については当法人で執筆を担当いたしました。

東町かわら版_23
▲PDFはこちらから

東町の皆様や、建て替え・修繕、新規出店など、今後日光東町に関係する方々は是非ともご一読ください。

この中の一文にこう書きました。

街並みは次代に継ぐ「地域の財産」ということをお忘れなく

家々は個人の財産ですが、それらの外観や連なった家並みは、日光連山や街路のデザインなどと共に街並み・景観となり、これらは地域の財産となります。
言うなれば、建て替えは「個人の事情」のみではなく、「界隈」を意識したものでなければなりません。

誇りを持って次代に継げる街並み・景観づくりを続けて参りましょう。

<事務局>